第三者からの情報取得手続(不動産編)

2019-08-01

前回のコラムで,財産開示手続をご説明させていただきましたが,財産開示手続は飽くまでも債務者の自己申告であるため,債務者の財産を知ることができるかどうかは債務者次第ということになってしまいます。

そこで,今回の民事執行法の改正では,債務者の協力を得られなくても債務者の財産が調査できる「第三者からの情報取得手続」という制度が新設されました。

第三者からの情報取得手続で取得できる債務者の財産情報は,3種類あります。

 1.不動産

 2.債務者が給料をもらっている勤務先

 3.債務者が持っている銀行口座や株式・国債など。

今回のコラムでは,1つ目の不動産につき,ご説明させていただきます。

不動産とは,土地建物ですが,今までも,不動産の登記簿謄本自体は誰でも閲覧することができました。しかし,閲覧するためには,地番を特定する必要がありましたので,事実上,ある程度の当たりを付けない限り,登記簿謄本を閲覧することは不可能でした。

そこで,今回の民事執行法の改正では,裁判所を通じて,登記所,つまり法務局から債務者が所有する不動産の地番等の情報を得られるようにしました。

具体的には,裁判所に第三者からの情報取得手続の申立てをすることになりますが,要件として,財産開示手続をすでに行っていてその財産開示手続から3年以内という財産開示手続前置主義がとられていますので,まずは,前回のコラムでご説明させていただいた財産開示手続を先に申し立てる必要があります。

これまでは,財産開示手続はあまり利用されていなかったのですが,これからは財産開示手続の利用が増えていくのかもしれません。

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