相続放棄ができなくなってしまう場合

2019-11-27

亡くなられた方(被相続人と言います。)に借金があった場合、相続放棄を検討する必要がありますが、場合によっては放棄ができなくなってしまうことがあるので、注意が必要です。

法律(民法と言います。)は、放棄ができなくなってしまう場合として、次の3つを定めています(民法921条)。

 1.相続人が遺産の全部又は一部を処分したとき。

 2.相続人が一定の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき。

 3.相続人が、相続放棄等をした後であっても、遺産の全部若しくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、又は悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。

上の3番は論外として、注意が必要なのは1番でしょう。例えば、被相続人預金を引き出して使ってしまったり、被相続人の借金を返済してしまったりすると、相続放棄ができなくなってしまいます。

ただし、形見分けは、交換価値がない物や多額遺産中のわずかな物であれば、「処分」にあたらず、相続放棄ができるとされています。

また、預金を引き出したとしても、その使い道が葬儀費用であれば、その額が常識的な範囲内である限り、「処分」にあたらず、相続放棄ができるとされています。

なお、遺産を被相続人の治療費残額の支払いに充てた場合にも相続放棄ができるとした裁判例もあります(大阪高裁昭和54年3月22日決定)。

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